【広場恐怖症】原因や治し方は?電車や飛行機など、大勢がいて閉じ込められた空間が恐怖に。

健康

広場恐怖症とは?

ネーミングだけ聞くと、割と知られている「閉所恐怖症」の逆??「広場(開けた場所)が怖い」というようなイメージが沸いてしまいますが、
実際は「特定の場所に行くのが怖くなる、または行けなくなる」という症状です。

具体的には、
・乗り物に乗れない(車・電車・バス・飛行機など)
・お店に行けない(スーパーマーケット・美容院・飲食店など)
・場所に行けない(会社・学校・役所など)

などが挙げられます。
後ほど触れますが、これらに全て共通しているのが、その場所には多くの人がいることです。

症状は?

パニック障害と同じで人によって症状は様々です。
頭痛、眩暈、吐き気、動悸などが挙げられます。

原因は?

そこでなぜ怖くなるのか、行けなくなってしまうのか、ここを考えてみましょう。

極端な例ですが、例えば通勤中に歩いている時に、何かに躓いて転んでしまったとします。
周りの人の視線は自分に向いており、「恥ずかしい!」と思ってその場を急いで立ち去ります。
次の日に同じ時間に同じ道を歩いた時、「あ、あの人昨日転んでた人だww」と思われてるかもしれない、と思い込んでしまいます。
そうしてその道はあなたにとって「行くのが怖い場所」になってしまい、そこを避けるようになります。
悪化すると「外を歩くのが怖い」となっていまい、重度の広場恐怖症になってしまうのです。

一度発症すると、頭の中では「あそこに行くと恥をかくかも」という不安がよぎります。
それが道なのか場所なのか、空間なのか行動なのかは様々です。
簡潔に言うとトラウマが悪化したとも言えるでしょう。

芸能人やスポーツ選手などは何万人から見られています。
大きな失敗をした時に「人前に出るのが恥ずかしい、怖い」となってしまう方も多くいるのが現状です。
その舞台に立ち続けるメンタルは物凄い鉄のハートと思いますが、
中には苦しんで立ち直った人も多くいるのを知っていると、より応援できますね。

ちなみに、似たような言葉で外出恐怖、空間恐怖なども挙げられます。

治療法は?

・薬物療法
・認知行動療法

などが挙げられます。

▼薬物療法
「依存性が高いので使用しない方が良い」という悪いイメージがある安定剤ですが、厚生労働省のホームページにも”パニック障害は薬物療法が効果を発揮しやすい障害です。「薬に頼らず気持ちだけで治す」というのは得策ではありません。”と記載があります。
薬に頼ってはいけないという固定観念は捨てて、少しでも良くなる可能性があるのなら、薬に頼りましょう。

さらに言うと、高い依存性があるが為に先生がいます。
先生が「一度お薬はお休みしてみましょう」と言ってきても、無理にもらわない方が得策です。
薬を飲まなくても大丈夫なくらい良くなってきている、ということもありますのでポジティブに捉えていきましょう。
どうしても不安な方は、1回分だけ御守りとして持っておきたいと伝えて、相談してみても良いかもしれません。

薬に関しては、心療内科もしくは精神科に行きましょう。
ここで大切なのは信頼できる先生に出会えるかです。
もちろん医者も商売ですので、お金を稼ぐことが前提であることを忘れてはいけません。
これは何も悪いことではないのですが、患者側としては本当に治したいと思って通うので、少しでも寄り添ってくれるに越したことはないですよね。

・こちらの話を最後まで聞いてくれる
・しっかり質問をしてくれる
・決めつけない
・感情的にならない

個人的ですが、この4点を備えた先生が最低限だと思います。

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▼認知行動療法
お医者さんと一緒に、自分がどういう思考で動いているのか、何が原因でこうなったかなどを考え、自分をしっかり理解してコントロールしていく治療法です。

精神的な病を抱えている人の多くは「悲観的」になってしまっています。
「あそこに行ったらどうせ発作を起こすに決まってる」などと考えてしまいがちです。

この悲観的を少しずつ取り除き、自己肯定感をつけて自信を取り戻していきます。
良くなってきている最中、また症状が起きたとしても悲観的にならず、「でもいつもよりは症状が軽い」「でも今回は長くここに居れた」など良いところを見つけていって自信をつけていきましょう。

また、ここで大切なのが前述した「信頼できる先生」という点と、もうひとつは「自分の固定観念を捨てること」です。
凝り固まった固定観念では、おそらく先生の言っていることに納得できないことが多くなるでしょう。
もちろん、場合にっては自分の考えを貫くことも大切ではありますが、治療においてはまずは素直に聞き入れて、実践してみましょう。
まず実践してみてから、「あまり効果を感じられませんでした」と先生に伝えれば、「では次はこの方法を試してみよう」と、提案してくれるはずです。

パニック発作とは?

例えば飛行機に乗っていて「エンジントラブルが発生したので引き返します」とアナウンスがあったら、心臓がバクバクしたりしますよね。
こうした命の危機に直面すると冷静さを失ったり、大声で叫んだり、訳もなく走り出したりと、人によって様々な反応があります。
これは人間の本能で、身体に備わった生き延びるためのプログラムなんです。

しかしこの発作が、なんでもない時に起こってしまうケースがあり、それをパニック発作といいます。
普段の日常生活の中で「死んでしまうかもしれない」という恐怖が襲ってくる為、かなり怖いですよね。

パニック障害の人々は、特定のシチュエーションによってこの発作が起こります。

予期不安とは?

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「また起こるかもしれない」「次は死んでしまうかもしれない」というように、元気な時でさえ不安になってしまうケースがあります。
これに耐え切れなくなり、会社を辞めたり、引き籠ってしまったり、最悪は自ら命を絶ってしまう方もいるのかもしれません。

難しいかもしれませんが、元気な時は余計なことは考えず楽しんで、心をすり減らさないようにしてみましょう。

少しでも良くする為に…

1.ネガティブな妄想はしない
2.周りからどう思われても気にしない
3.発作が起きても死にはしない

この3つを意識するだけで、私は少し楽になれました。

1は前述した予期不安です。

2は特に日本人には難しいかもしれませんが、これはかなり大きいと思います。
群れを成して暮らす私たちには、自分の体調を壊してまですることではありません。
ここで気をつけてほしいのは「発作が起きた時、周りからどう思われても気にしない」ということです。
「恥ずかしい」「迷惑を掛けてしまう」「怒られるかも」など気にする必要はありません。
もしそこで、蔑んできたり、怒ってくる人がいるのなら、関わらないようにしてください。
何度も言いますが、コミュニケーションは自分の体調を壊してまですることではありません。

3は発作が起きると辛いのは避けられませんが、実際は死ぬことはないのです。
辛い・怖い・死ぬかも、と感じている人がいるのなら、その中の1つを取り除くだけでも少し楽になります。

筆者の私も…

私もパニック障害を患っています。
自分以外の人が乗っている乗り物全般、家族以外と一緒に食べる食事などの際に発作が起きます。
吐き気が強く、食事は口に入れることすらできず、車内では会話もできません。
ですがなんとか毎日会社員として過ごしてきています。

食事に関しては会食恐怖症という名称で、過去に紹介した記事がありますので、よろしければ読んでみてください。

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