この記事を読んでくださっている人へ

ご自身がパニック障害で苦しんでいる人、もしくは身近な人が苦しんでいて助けてあげたい、理解してあげたいと思って辿り着いたのかと思います。
私もパニック障害で苦しんでいるひとりです。
私は医者でも何でもありませんが、医者よりも気持ちがわかる自信があります。
医者はパニック障害を経験した訳ではないですし、ネットや本から得た知識だけでカウンセリングをしているだけだからです。
この記事で、少しでもあなたの人生が良い方向に進む、何かのきっかけになれれば本当に願っています。
理解してあげたいと思ってくれている人へ

本当にありがとうございます。
あなたのような人がたくさんいたら、
私たちはもっと生きやすいと思います。
普段は健康に見えるのに「当たり前の事が当たり前にできなくなる」私たちは、周りから見れば「変人」に見えるでしょう。
例えが下手かもしれませんが、絶対音感がある人からしたら、音感がない人の感覚は理解できないと思うんです。
なぜ苦しくなるの?なぜ吐き気がするの?と言われても、私たちもわからないんです。
今までは出来ていた当たり前の事が、ある日突然困難になる。
これが物凄いショックなことで、人によっては「自殺」を考えてしまうこともあります。
普段は周りから健常者と同じように扱われる不安で、毎日がこんなに生きづらいことはありません。
もしあなたの近しい人がワガママを言っているだけに聞こえる時があるかもしれません。
ですがそれは、理由を説明しても理解されないのが目に見えているので、基本的に伝えないんです。
この記事を通して、どういうケースで起こるのか、どういう心理状態なのかなどを、少しでもわかっていただけると幸いです。
パニック障害とは?

一口に「パニック障害」と言っても様々です。パニック障害の一種である〇〇恐怖症というケースが大半です。症状によっては「社交不安障害」と呼ばれます。
人によって症状は様々ですが、突然頭痛や吐き気、汗が止まらない、震えてしまうなど、自分でもコントロールできない状態になり、日常生活に支障をきたす病気です。
「今まではごく当たり前にできていたのに、急にできなくなってしまった」と物凄い動揺します。
特定のシチュエーションにだけ起こるケースもあります。
電車、車、飛行機などに乗った時、お店、人の家など人と接する時など、これも人それぞれ異なります。
それ以降は、そのシチュエーションを避けるようになります。
近年急増している「会食恐怖症」

その名の通り「会食(複数人での食事)」ができなくなってしまう症状です。
お腹は空いているのに、食べたいのに、という気持ちはあるのに、震えや頭痛、吐き気などが起こり喉を通らなくなってしまいます。
もし周りで飲み物しか注文しない人がいたら、会食恐怖症の可能性があります。
周りからは「ダイエットしてるの?」「食欲ないの?」など心配されることが多々ありますが、そういうわけではないのです。
会社員だと上司から「これウマいから食ってみ」「飲めよ」など言われる場面が多く、死ぬ気で一口だけ食べてすぐトイレで吐くということもあります。
原因の6割が「給食の完食強要」だと言われています。
小学生の頃に「食べきるまで終わらない」と皆が片づけを始める中、ひとりだけ食べさせられているというケース。
これによって「完食しなければいけない」という事が植え付けられ、本来は楽しい食事の時間のはずが、苦痛の時間に変わってしまうようです。
最近は見直しが始まってきており、最初に嫌いなモノは減らすなどをして、完食できる量だけを盛るというシステムを導入している学校もあります。
今の子どもたちが会食恐怖症にならないように心から願っています。
パニック障害を公表した芸能人

アイドルや女優、お笑い芸人など華々しい活躍をしている芸能人も同じ人間です。
そんな彼らの中にも同じように苦しんでいる人が数多くいます。
公表している芸能人の一部ですが例えば…
・中川家/剛さん(兄)
・岡村隆史さん
・星野源さん
・堂本剛さん(Kinki Kids)
・岩橋玄樹さん(King&Prince)
・松島聡さん(Sexy Zone)
・IKKOさん
・丸岡いずみさん
・小林麻耶さん
・ASKAさん(CHAGE&ASUKA)
・華原朋美さん
・鳥居みゆきさん
・玉置浩二さん
・Fukaseさん(SEKAI NO OWARI)
・長嶋一茂さん
・ユースケサンタマリアさん
・深田恭子さん
などが挙げられます。
公表していたか定かではありませんが歌手のYUIさんやcoccoさんも、
ライブ中や生放送でマイクを持つ手が震えてしまい、歌えなくなってしまったなどの話もあります。
長嶋一茂さんはお父様がかなりの有名人(長嶋茂雄さん)で、
同じプロ野球選手になった時には、計り知れないプレッシャーもあったかと思います。
このようにプレッシャー(責任感)から体調を崩してしまうことも多いですね。
星野源さん、Fukaseさんは学生の事にいじめを受けており、学校に行くのが苦痛になり発症したと公表しています。
今では克服して大活躍ですね。
小林麻耶さんは妹の小林麻央さんの癌が発覚したショックから発症したと公表されています。
現在は少しずつ回復に向かいつつあるようなので、回復してほしいですね。
克服して現在も大活躍している人、
闘病しながら芸能活動を続けている人、
芸能界を辞めた人、休養中の人、
などそれぞれの道を歩んでいます。
その中でもひとつ、周りの人たちによって克服した人の話をご紹介します。
中川家の剛さん

簡潔に書いていきます。
デビュー当時から才能を見出された中川家は、レギュラー番組も増えていき、芸人として順調なキャリアを積んでいきます。
しかし、レギュラーが増えたり、周りからの期待に応えなければいけないと感じていた責任感の強い剛さんは、身体に異変が起こり始めます。
とある日、漫才が始まる舞台袖でスタンバイし、出囃子が鳴り『どーもー!』と舞台へ出るはずが足が動かず。
センターマイクに辿り着いた相方の礼二さんが舞台袖を見ると、申し訳なさそうに「ごめん!」と手を合わせている剛さんの姿があったそうです。
すぐに察した礼二さんは、本来漫才をするステージをアドリブの話芸で乗り切りました。
剛さんも本番直前までは「いける!できる!」と思ってはいたそうですが、いざ本番になると震えてしまうようになってしまい、
漫才もテレビ収録もできない身体になってしまいました。
電車移動でいつもは30分で移動できる距離も、
各駅で降りて休憩して4時間かけて移動していた時期もありました。
「もう芸人を辞めるから礼二は才能あるからひとりで続けてくれ」と剛さんから言われた礼二さんは、諦めずに献身的なサポートを続けていきます。
カメラが回ってない、お客さんがいない「楽屋」では楽しくおしゃべりはできる剛さん。
周囲が「大丈夫?」など心配の声を掛けるなか、明石家さんまさんが「パニックってええなあ。パニックのPって頭文字、ここ(額)につけて、パニックマンっていうキャラクターどうや」
といつも通りイジってきたそうです。
「緊張って?震えるって?どんな感じで?」と聞かれた剛さんは身振り手振りで説明していると、ザワついていた周囲の人たちも徐々に笑い始めたそうです。
続けてさんまさんは「ええやんけ!黙るのが一番アカンから、何でもエエから言え。俺が何とかするから。何とかできへんかったらごめんな」
と言ってくれたそうです。
そこからさんまさんが自分の番組に積極的に呼んでくれて、フォローしてもらいながら克服に向かっていったとの事です。
あとからわかったことですが、剛さんがパニック障害と診断された時に「俺がなんとかする」とさんまさんは周りに言っていたそうです。
さんまさんの対応

私は普段から感動とか悲しみで涙を流すタイプではありませんが、この話を知った時に素敵な話だと思い、涙が出ました。
パニック障害ではない人からしたら、パニック障害の人の苦しみは理解できません。
さんまさんは「辛いなぁ。わかるで」と理解しようとしてくれた訳ではなく、
剛さんの「不安(人前に立つこと)」を「笑い」に変えてくれました。
剛さんからすると「不安」が消えるので、徐々に克服できていったのだと思います。
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